• 2023年02月02日

    【研修会報告】多職種連携Ⅰ 地域における看護師、管理栄養士と連携しよう!

今年度16回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が、1月22日(日)にオンラインにて開催された。

今回は「多職種連携Ⅰ 地域における看護師、管理栄養士と連携しよう!」と題し、午前はみんなのかかりつけ訪問看護ステーションの看護師 吉村元輝先生に、午後は愛知学院大学心身科学部健康栄養学科講師 熊谷琴美先生にご講義いただいた。

団塊の世代が75歳以上となる2025年を目標に、地域包括ケアシステムの構築へ向けた取り組みがなされている。 吉村先生から、講義の始めに「自分に残された時間、いつ知らせてほしいか?どこで過ごしたいか?」という問いがあった。

私はその問いに対して直ぐに答えを出せずにいたが、先生の提示されたアンケート結果は約7割が自宅で過ごしたいという結果であったことに驚いた。また、更に驚いたことに、それを実現できる割合が僅か1割だったことだ。

そして、最期まで家にいたいという思いの中には「家で死にたいのではなく、死ぬまで生きていたい、自分の人生を生き抜きたい」という意味が込められていた。

先生のご講義から、自らが臨床で関わっている方の顔が浮かび、自分たちの当たり前が当たり前ではなく、常に価値観の違いをもって対応することの大切さを知った。

また、苦手な分野であるが、診療・介護報酬の動向にも目を向け、積極的に口腔健康管理に携わっていきたいと感じた。 熊谷先生からは、高齢者の栄養と食事の問題、管理栄養士としての取り組みなど、文献と豊富な経験による貴重なお話を聞かせていただいた。

私たちの身体を作っているのは日々の食べ物であり、低栄養状態に陥らないような食生活を維持するうえでやはり口腔健康管理の必要性を感じた。

私事ではあるが、熊谷先生とは在宅訪問で二度ほど連携させていただいたことがあり、今回のお話にもあった住居の環境整備から調理、栄養アセスメントととても細やかなご指導をされていたのが印象に残っている。先生がご利用者様の嚥下機能の低下に気付かれ、歯科からは口腔機能検査と口腔ケア、口腔トレーニングの介入をし、ケアマネジャー、ヘルパーなどとグループラインで多職種連携を行った。 多くの研究結果から様々な疾患とフレイル、低栄養の相関、潜んでいる社会的な問題も見落とすことのないよう、一層多職種の連携を強める必要があると感じた。

午前午後と大変実りあるご講義をありがとうございました。

高齢者福祉委員会 田中 祐子

00E4F341-A3F6-4C96-BC7F-6E925B66CD26.jpeg55171BD1-872D-4D48-8EEB-90B7001FF039.jpeg

  • 歯科衛生士 口腔機能向上のために
  • 愛知県歯科衛生士会支部 活動情報
  • 専門的口腔ケア対応 人材育成コース
  • 歯科衛生士 なんでも相談窓口
  • 入会のご案内