2021年09月02日
【研修会開催報告】歯科衛生士も栄養に関する基礎知識を持とう!
今年度5回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が8月29日に開催された.
今回のテーマは「歯科衛生士も栄養に関する基礎知識を持とう!」とし,東海学園大学 健康栄養学部 管理栄養学科の徳永 佐枝子先生にご講義いただいた.
午前は,2021年4月の介護保険改正にて,口腔・栄養スクリーニング加算Ⅱが新設され,歯科と栄養が共同で健康づくりに寄与する必要性があること,栄養と口腔に関する日本の現状,各栄養素の消化吸収・エネルギー代謝に関して,講義いただいた.
各栄養素のはたらきは車のはたらきに例えて説明されたり,理解しておくべきポイントは資料にもわかりやすくまとめていただいたりと,栄養に関する基礎知識を得る機会となった.
午後は,臨床で患者の栄養評価を行う必要性があること,嚥下調整食を作成するにあたっての注意点など,応用的な知識を得る機会となった.主に在宅で活躍する方からは,具体的な嚥下調整食の調理方法や低栄養の評価方法など,具体的な質問が挙がった.
受講者は病院や在宅で従事する方がほとんどであり,アンケートから「管理栄養士さんの目線を知ることができてよかった.」「学校を卒業して以来の栄養の講義であったため,基礎的なことから復習することができてよかった.」という声が多く聞かれた.
口腔機能の悪化と低栄養には密接な関連があることから,臨床現場においても歯科的な観点から栄養の評価を行う必要性がある.栄養に関しては,まだまだ苦手意識を持った方も多いのではないだろうか.
今後も各専門分野の先生方から,臨床ですぐに活かせる知識を提供できるように,研修会運営に努めていきたいと考えている.
生涯研修委員 藤田 未来