2022年11月07日
【研修会報告】摂食嚥下の基礎知識Ⅲ 摂食嚥下の実際 -院内と在宅において-
今年度11回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が、10月30日(日)にオンラインで開催された。今回は、愛知県歯科衛生士会 渡邉理沙先生より「摂食嚥下の基礎知識Ⅲ 摂食嚥下の実際 -院内と在宅において-」というテーマでご講義いただいた。
午前は「事前に情報収集する内容」「機能評価と訓練:診察室」という内容でご講義いただいた。訓練内容を決定するにあたり、目標が機能の維持なのか、改善なのか、目標設定を誤らないことが重要であると説明いただいた。
目標設定を誤らないためには、情報収集と問題の分析が重要である。そのためには多くの情報を収集する力、収集した情報から問題を分析する力、いわゆる歯科衛生アセスメントの重要性を感じた。
午後は「機能評価と訓練:在宅・施設」というテーマでより臨床に即した内容をご講義いただいた。咀嚼評価については「咀嚼可能な口腔内の状態かどうか」というところを評価できるのは歯科衛生士ならではの評価視点であり、今後活動の場を広げることができる分野であるというお話があった。
また、より実践的なお話として、患者さんを捉える際に患者さんのことだけを見るのではなく、初めにその環境を捉えていくことが重要であると説明いただいた。
渡邉先生のご講義は、実際の症例の解説も交えながらのご講義であり、大変理解が得られやすかった。日々臨床でご活躍されている渡邉先生だからこそのご意見も多く、その点も例年渡邉先生のご講義が人気の理由ではないだろうか。
今後歯科衛生士としての活動の場を広げることができる可能性を感じたと同時に、より専門性の高い知識を日々学んでいく必要があると感じる研修会であった。
生涯研修委員 熊谷綾菜