• 2022年11月23日

    【研修会報告】口腔外科・がん関連Ⅱ 病院歯科衛生士の役割と地域との連携

今年度12回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が、11月20日(日)にオンラインで開催された。

今回は、愛知県歯科衛生士会 石本多実先生より「病院歯科衛生士の役割と地域との連携」というテーマでご講義いただいた。

周術期口腔機能管理を行う上で、病院と地域との連携は必須となっている。手術の前後にかかりつけの歯科で口腔管理を行ったり、外来通院で化学療法を行ったりする患者が増えてきているため、診療所にもがん患者さんが来られる時代である。 そのため、病院と診療所でのシームレスな連携を図って行くため、病院勤務・診療所勤務どちらの歯科衛生士にも必要な知識の習得と連携について考察していただけるよう開催した研修会であった。

午前は、病院は地域と繋ぐことが大切であり、そのためには、病院・地域・他職種について知っておかなければならないということを石本先生のご経験をもとにお話しいただいた。受講者と共に「病院歯科衛生士の役割とは」ということについて考え、受講者が勤務する医療圏の確認や情報提供の方法、関わりのある他職種の業務内容など、実際に地域と連携する上で知っておかなければならない知識を確認しながら、受講者参加型の講義が進められた。

午後は、がん患者さんの治療方法やそこでの口腔健康管理・機能管理の目的について、お話しいただいた。歯科衛生士の介入における注意事項から具体的な介入方法、症例を交えた治療の流れ、実際の介入時の工夫点についてお聞きすることができた。

最後に、病院歯科衛生士が診療所の歯科衛生士に知っておいてもらいたいことと診療所の歯科衛生士が知っておきたい情報について、Zoomのチャット機能を利用し、受講者同士の意見交換が行われた。

本日の研修会に関する理解度の確認も含め、それぞれの立場から連携において求めていること、必要だと感じている知識や工夫していかなければならないことなどについて討論できたのではないかと思う。 社会的な背景と実際に病院歯科にて多職種・地域連携を行っている歯科衛生士の話を聞くことで、自分の勤務先での活動を振り返り、どのような場面において歯科衛生士の介入が求められているのか、考察することができた有意義な研修会であった。

生涯研修委員会 藤田未来

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