2023年09月25日
【研修会報告】「行動変容を目指した患者の心に寄り添う医療コミュニケーション」
9月24日(日) 「行動変容を目指した患者の心に寄り添う医療コミュニケーション」というテーマで、愛知学院大学名誉教授 福田光男先生をお迎えし、集合型で研修会が開催された。当日は愛知学院大学病院より、櫻井ゆか 歯周病学会認定歯科衛生士、小出映子 歯周病学会認定歯科衛生士にもお越しいただき、アイスブレーキングやロールプレイ等ワーク時のサポートをしていただいた。
福田先生は口臭の治療において心理療法、カウンセリングを取り入れられており、今回のご講義でもコミュニケーション技術についてワークを交えながらわかりやすくご指導いただいた。
歯科衛生士の三大業務の中でも歯科保健指導は、実施しない日はないほど日常的に行われているが、患者の行動変容に繋げることはなかなか難しい。動機付けは大切であるが、患者に一方的に説明し、理解させようと上から目線になっていないだろうか。今回の講義で日頃の歯科保健指導について反省するとともに、指導がスムーズにいかない患者に対してどのようにアプローチしていくか、ロールプレイを通して考えることができた。
隣の席の受講者と実際にコミュニケーションをとることでの気づきは、集合型の研修会でないと経験できないことである。研修会開始時と終了時では受講者と講師、受講者同士の距離はかなり縮まっているように感じた。
患者だけでなく職場のスタッフや家族とのコミュニケーションも普段何気なく行っているものであるが、コミュニケーション技術を意識することで良い関係性を築きやすくなるかもしれない。また、自己成長エゴグラムを実際に行い、自分自身の考え方や感情の癖を見つめなおすことができた。
今回の研修会はペリオの分類となっていたが、あらゆる現場の歯科衛生士に活用できる内容であり、診療所勤務の歯科衛生士だけでなく病院歯科や訪問歯科診療に携わる歯科衛生士にとっても有意義なものであった。
病院歯科保健委員会 石本多実