• 2025年11月25日

    【研修会報告】もっと誤嚥性肺炎に詳しくなろう②実際の患者対応

2025年9月21日(日)~10月19日(日)愛知県歯科衛生士会研修会がオンデマンド配信にて開催された。 講師に大橋伸英先生(札幌医科大学)をお招きし、「もっと誤嚥性肺炎に詳しくなろう②実際の患者対応」をテーマにご講演いただいた。

本研修は訪問歯科診療に注目し、訪問歯科診療の基本から歯科衛生士の役割、誤嚥性肺炎のリスク管理まで5つのテーマで構成されており、その内の「もっと誤嚥性肺炎に詳しくなろう①基礎知識」の続編となっている。受講者は68名で、「もっと誤嚥性肺炎に詳しくなろう①基礎知識」と併せて受講する方も多く見られた。 講義では、誤嚥性肺炎予防や誤嚥性肺炎発症時の対応として、口腔衛生管理と適切な栄養管理の重要性や管理方法を詳しくご説明いただいた。

また、酸素化が悪化した際のデバイスについても丁寧にご解説いただいた。 訪問歯科診療の場では、誤嚥リスクの高い患者に対応する機会があり、その患者の状態に合わせリスクを考慮した介入が求められる。本研修では含嗽・喀出できない患者への咽頭部の吸引の必要性もあげられた。また高齢者は低栄養が肺炎の高リスク因子となるため、低栄養の診断基準や血液検査指標など、口腔にとどまらないリスク管理方法を学ぶことができた。酸素投与については、経鼻・マスク酸素療法や高流量酸素療法、人工呼吸器など、使用する種類や目的などを理解することができた。

患者の状態を考慮した介入に繋げたい。 今回講師から、『喀出ができない患者の口腔衛生管理・口腔ケアは、咽頭ケアにはじまり、咽頭ケアに終わる!』とのお話があった。愛知県歯科衛生士会では、12月14日(日)~1月11日(日)にリスク管理の研修会をオンデマンド配信で、1月25日(日)に「実践で学ぶリスク管理:咽頭喀痰吸引」の研修会を集合型で企画している。ぜひこちらも受講いただきたい。

病院歯科保健委員会 岩瀨賀惠

誤嚥性肺炎②.png

  • 歯科衛生士 口腔機能向上のために
  • 愛知県歯科衛生士会支部 活動情報
  • 専門的口腔ケア対応 人材育成コース
  • 歯科衛生士 なんでも相談窓口
  • 入会のご案内