• 2013年04月17日

    県民公開シンポジウム 開催報告

図2.jpg平成2533日(日)中電ホール(名古屋市東区)において、第3回県民公開シンポジウム"がん患者とともに考えるセミナー" 「がん治療、口から食べて私らしく乗り切りたい!」が開催された。今回は~たのしい食生活に役立つ情報って?~をテーマに、"食生活に役立つ情報"をキーワードとしてさまざまな職種および患者の多様な視点から企画した。


基調講演は国立がん研究センターがん対策情報センター長 若尾文彦先生の「がん情報を活用しよう」。がん情報の正確な取得や相談窓口および予防や検診について、今はテレビ、新聞、雑誌、書籍、そしてインターネットなど情報の選択肢が無数にあるが、いかに信頼できる情報の選択やサービスを見極めるかが紹介された。


パネルディスカッションでは、アンサーパットを使用した来場者参加型とし、会場の意見や考えを踏まえながらディスカッションを進めた。

パネリストからの発言内容は以下のとおり。

患者会であるNPO法人 ミーネット ピアサポーター 渡辺茂樹氏は自身のがん治療で経験した味覚の変化や治療時の心境、情報収集に迷ったことなど患者の立場を語った。静岡県立がんセンター 作業療法士 田尻寿子氏は、治療の際に起こる手のしびれで自分で食事を食べることが困難になる例をあげ、日常の道具を工夫することで困難さを軽減できることをと紹介した。愛知県がんセンター中央病院 がん化学療法看護認定看護師 宮谷美智子氏は、がんばっている患者から多くのエネルギーをもらっている現実と、もっと医療者側と患者側とのコミュニケーションをとってこうした苦痛への対策を図りたい、と発言。愛知県がんセンター中央病院 歯科衛生士 長縄弥生氏からは、がん治療時の口内炎の対応や味覚障害については口腔の環境を整えることが大切であり、歯科衛生士はこうした食生活を支援するのに重要な役割を担っていると述べた。また基調講演の講師である若尾医師からは、かつては医療側は治療しか考えなかったが、今は患者のQOLが求められている。チーム医療こそ必要であり、患者に適切な情報を提供できるものだ、と強調した。図1.jpg

 このシンポジウムはアンサーパッドによる来場者の感想では7割が「よかった」と回答。

参加した医療者側からは「もっと患者の声をきかなけれないけない」という自省の言葉もきかれた充実した企画となった。

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