• 2021年09月29日

    【研修会開催報告】歯科衛生士が行う摂食嚥下障害の対応Ⅱ 歯科衛生士も摂食嚥下障害の精密検査を理解しよう!

今年度6回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が9月12日に開催された。

今回は「歯科衛生士が行う摂食嚥下障害の対応Ⅱ 歯科衛生士も摂食嚥下の精密評価を理解しよう!」というテーマで、朝日大学歯学部摂食嚥下リハビリテーション学分野の谷口裕重先生に講義いただいた。


午前は、8月1日の谷口先生の講義「歯科衛生士が行う摂食嚥下障害の対応Ⅰ"改めて"学ぶ摂食嚥下障害の基礎」の復習も含め、摂食嚥下障害に対するアプローチと精密検査の概要について解説いただいた。

治療的アプローチでは、頸部屈曲や頸部回旋について動画やVF画像を比較することで角度の違いによる食物の流入速度の違いが観察でき、対応時の注意点と姿勢調整の重要性を学んだ。代償的アプローチについては、施設や在宅での対応に役立つ症例を提示いただき、食支援など多職種との連携時の提案やアドバイスの参考となった。


午後は、嚥下精密検査を読み解くとし、VE検査では手順に沿って診断を行うために口腔、鼻咽腔、咽頭の解剖を理解し、嚥下反射惹起のタイミングやホワイトアウトの長さ、喉頭侵入や誤嚥のタイミングを評価できる事が重要であることを学んだ。VF検査では、準備期から食道期にいたる、どこの過程で問題がおきているかを評価することができるため、嚥下のメカニズムを理解し診断を行う知識が必要であると学んだ。また、病態別のVF・VE画像の比較や症例検討の解説では、問題点の抽出や評価や訓練方法など臨床現場で活用できる重要なポイントについて理解を深めた。


毎年、大変好評な本研修会は、受講者の6割が県外(15都道府県)からの参加があった。受講者から、「たくさんのVEやVF動画を見せていただき、再生を何度もしながら説明していただいたので、とてもわかりやすかった。」や「今まで難しく理解できていなかった解剖的な部分を本当に分かりやすく教えてもらいました。」等の講義に関する感想のほか、「朝から段取りがよくスムーズな研修会でびっくりしました。先生も慣れていて、会場にいらっしゃる役員の皆さま方との楽しい雰囲気が画面越しにも伝わり、一人で見ていても孤立感もなく楽しくてあっという間に終わってしまいました。」と運営側として嬉しい感想も寄せられた。

本年度後半も、スムーズな研修会運営に努めていきたい。

                           生涯研修委員 塚本圭子


IMG_6240.JPGのサムネール画像
















  • 歯科衛生士 口腔機能向上のために
  • 愛知県歯科衛生士会支部 活動情報
  • 専門的口腔ケア対応 人材育成コース
  • 歯科衛生士 なんでも相談窓口
  • 入会のご案内