2022年01月16日
【研修会開催報告】歯科衛生士が行うリスク管理Ⅱ(実習付き)
今年度12 回目となる愛知県歯科衛生士会研修会が12月19日に開催された。第11回研修会に引き続き、『歯科衛生士が行うリスク管理』シリーズの第2弾として、愛知学院大学をお借りして研修会が開催された。本研修は12月12日に開催された「歯科衛生士が行うリスク管理Ⅰ~呼吸器の基礎知識と肺理学について~」の内容を踏まえて、肺理学療法や咽頭喀痰吸引の実習を伴う研修であり、愛知県歯科衛生士会主催の研修会では、実に2年ぶりの集合型研修会となった。当日は50人定員の会場で21名の受講者と愛知県歯科衛生士会の会員で、関連学会の認定歯科衛生士を取得しているものがインストラクターとして参加した。
午前は、渡邉理沙先生と谷口裕重先生よりご講義いただき、午後の実習につながる肺理学や排痰ケアを復習した。歯科衛生士が咽頭喀痰吸引を行うことができる法的根拠や、吸引時の留意点など咽頭喀痰吸引を実施する上でのリスク管理、窒息時の対応についてもお話いただいた。中でも、谷口先生の鼻腔からの内視鏡映像は非常に印象的であった。鼻腔からカニューレを挿入する際に、どのような経路を辿るか実際の映像を用いて非常にわかりやすく解説していただいた。午後は、3グループに分かれて「胸部聴診・スクイージング」「咽頭吸引モデルを用いた鼻腔・咽頭吸引」「カテーテル(自己)挿入体験」の実技実習を実施した。座学では学べない実際の手技やカテーテルの挿入操作を体験することでイメージしやすく、より深く理解することができた。また、相互実習や少人数のグループに分かれて実習を行ったことにより、受講者からの質問なども盛んに飛び交っていた。
約2年ぶりの集合型での研修会であったが、新型コロナウイルス感染対策に十分配慮して、感染者を出すことなく無事に開催することができた。今回の研修会開催に当たり、ご尽力いただいた関係者の皆様には心から感謝申し上げたい。
受講者からは「講義で解説していただいた手技を実際に体験できてより理解が深まった。」「わからないところを直接質問できてよかった。」など、集合型研修への前向きな意見を多くいただいた。一方で、「集合型研修とオンライン研修ではどちらが参加しやすいか」という質問には、9割以上がオンライン研修の方が参加しやすいと回答していた。今後も集合型研修・オンライン研修のそれぞれの利点を活かし、受講者のニーズに合った研修を開催できるよう尽力していきたい。