2023年08月08日
【研修会報告】今年度は実践的に摂食嚥下を学ぼう!①
7月30日(日)『今年度は実践的に摂食嚥下を学ぼう!①』というテーマで、朝日大学歯学部 摂食嚥下リハビリテーション学分野教授 谷口裕重先生にご講義いただいた。
今回は当会では初の試みであったが、事前学習として『摂食嚥下に関連する解剖生理の知識』と題する講義動画を視聴してから、実践型の研修会を受講する形式であった。
午前中は、座学にてスクリーニング検査と精密検査について、実際の写真や動画を用いながらご講義いただいた。検査の種類やそれぞれの利点と欠点、検査実施のポイント、判定基準などを何度も繰り返し丁寧にご説明いただいた。どこに問題点があるのか、その結果、どのような対応が必要かということを、病態別に分かりやすく理解することができた。
午後からは、午前の講義をふまえてグループワークを行った。病院・施設・在宅の所属先別のグループに分かれて、歯科衛生士の介入計画を立案した。症例は一症例を用いて、急性期病院から在宅に至るまでの経過を、自らが所属するそれぞれの視点から検討し、まとめた。
各グループに朝日大学歯学部 摂食嚥下リハビリテーション学分野からお越しいただいたファシリテーターがついてくださり、VF・VE画像の見方や基本情報を読み取るポイント、データの見方などを時間をかけて説明いただいた。驚いたのは、対象者は同じであるのにグループによって、問題点や介入計画に大きく違いがあることであった。
久しぶりの集合型の研修会は、講師の先生の生の声を聞き、歯科衛生士同士で意見交換するという以前は当たり前だったことが、とても有意義で楽しい時間になることを再認識する機会となった。受講者からも「グループワークでは同じ所属でも、自分とは異なる意見が聞けて勉強になった。」「仲間づくりができた。」など実践型研修会に対するポジティブな意見を多く頂いた。
今回の研修会では歯科衛生士のケア計画の立案までで終了したが、『実践的に摂食嚥下を学ぼう②』では間接訓練・直接訓練の実践について学ぶ予定である。ぜひ受講を検討いただき、臨床の場に持ち帰って活かしていただきたい。
高齢者医療福祉委員 青栁由佳