2024年07月29日
【研修会報告】口腔機能に関する業務記録の書き方とは?ー歯科衛生過程を用いて実践してみようー
7月21日(日) 愛知県歯科衛生士会研修会が開催された。東京歯科大学短期大学 歯科衛生学科 教授 菅野亜紀先生をお招きし『口腔機能に関する業務記録の書き方とは?-歯科衛生過程を用いて実践してみよう!-』というテーマでご講義いただいた。
今回の研修会は7月7日からオンデマンド配信された『口腔機能に関する業務記録の書き方とは?-歯科衛生過程を理解しよう!-』の受講を必須としており、オンデマンド研修で学んだ歯科衛生過程の基礎を、症例検討を行い業務記録を作成することで実践的に学ぶことができた。
午前の部では、歯科衛生過程についての確認講義があり、その後食事中のむせが主訴の患者様の症例検討が行われた。前半は各自ワークシートにアセスメント・問題の抽出・歯科衛生計画立案をSOAP形式で記載し、後半はグループ内で個人ワークの内容を集約した。
午後の部では、各グループで作成した業務記録の発表が行われた。発表後に菅野先生から質問や助言をいただき、その後再検討と再発表が行われた。1回目と2回目の発表では各グループの内容に大きな変化が見られ、歯科衛生過程やSOAP形式による記録方法の理解を深めることができたと感じられた。
どのグループでも受講者同士が活発な意見交換をなされており、経験年数や勤務先が異なる受講者の意見を聞くことで、個人ワークでは気づくことができなかった問題点などに気づくことができた。
本研修会では歯科衛生過程を用いた業務記録の書き方を学ぶことに加え、口腔機能についても学びを深めることができた。歯科衛生士は口腔機能管理に関わることで低栄養やフレイルの予防に携わることができる職種である。口腔内にとどまらず基礎疾患や内服薬、血液データなど全身の情報収集ができ他職種とも連携が取れる歯科衛生士を目指したい。
今年度、愛知県歯科衛生士会では「歯科衛生士に必要な全身疾患の知識」をテーマにオンデマンド研修を企画しているのでそちらも是非奮ってご参加ください。
病院歯科保健委員会 岩瀬賀惠