2024年08月07日
【研修会報告】嚥下障害に対応するために- ⼝腔機能管理ができる⻭科衛⽣⼠になろう!-
8月4日(日)愛知県歯科衛生士会研修会が開催された。朝⽇⼤学⻭学部⼝腔病態医療学講座 摂⾷嚥下リハビリテーション分野 教授 ⾕⼝裕重先⽣をお招きし『嚥下障害に対応するために- ⼝腔機能管理ができる⻭科衛⽣⼠になろう!-』というテーマでご講義いただいた。
今回の研修会は7月20日からオンデマンド配信された『嚥下障害に対応するために- ⼝腔機能管理ができる⻭科衛⽣⼠になろう!-』の受講を必須としており、オンデマンド研修で学んだ嚥下障害に関する基礎をもとに、症例検討を行い、問題点から治療計画を立案することで実践的に学ぶことができた。
午前の部では、口腔機能低下症に起因する嚥下障害について、詳しく学ぶことが出来た。摂食嚥下障害と聞くと、嚥下機能そのものに問題があると誤解しやすいが、口腔機能の低下が、嚥下障害を引き起こすメカニズムを学ぶことができた。
口腔機能検査を行う際は、ただ数値を見るだけではなく、今後の嚥下障害やサルコペニアに繋がる可能性を考え、予防に努めることの重要性も学ぶことができた。
また、講師が実演する生のVE映像はとても理解しやすく、覚えやすいと好評であった。
午後の部では、重度の口腔機能低下症から嚥下障害も生じた症例に対するグループディスカッションが行われた。全身状態、栄養状態、口腔機能、嚥下機能などの情報を基に、アセスメント、問題の抽出、計画の立案を行った。各テーブルにはファシリテーターが配置され、受講が活発に質問する様子も見受けられた。
明日からの臨床にすぐに活かせる情報が豊富に詰まった講義であり、参加者も懸命にノートを取る姿が見受けられた。歯科衛生士が口腔からアプローチを行うことで、食事や全身状態などを改善し、患者の人生を豊かにできると感じられる、大変有意義な講義であった。
9月からは「歯科衛生士に必要な全身疾患の知識」をテーマに、複数のオンデマンド研修を企画しています。
是非奮ってご参加ください。
生涯研修委員会 佐藤穂香