2024年12月30日
【研修会報告】歯科衛生士が行うリスク管理① 呼吸器の基礎
12月8日(日)に愛知県歯科衛生士会研修会がオンラインで開催された。
今回は、「歯科衛生士が行うリスク管理①呼吸器の基礎」というテーマで愛知県歯科衛生士会柴田享子先生にご講義いただいた。
まず、講義の導入として在宅患者の症例写真から「歯科衛生士として、最初に何をすべきか」という質問ではじまり、ZOOMのチャット上では受講者からさまざまな回答が寄せられた。
その後、口腔健康管理を行う際に必要な呼吸器系器官の解剖・生理の知識について分かりやすく解説いただいた。特に、呼吸筋である肋間筋の触診では柴田先生にお手本を見せていただきながら、実際に自分の胸部に手を当て実践できたことが印象的であった。また、呼吸アセスメントついての講義では、正常な呼吸・異常な呼吸を観察するためにどのようなチェックポイントがあるのか、先生ご自身の経験も踏まえて解説いただいた。
歯科衛生士は、日常の臨床において患者さんのバイタルサインを確認するという場面が多い。とりわけ、全身の疾患や障害、加齢によって機能が低下した方々にとっては、リスク管理が必要である。安全な歯科医療を提供するためにも、呼吸を含むバイタルに関する知識やアセスメント能力が大変重要であることを改めて認識できた研修会であった。
そして、受講者からも、「教科書だけでは知り得ない現場の実情も知れ、とても勉強になりました」や「高齢者の口腔ケアは全身状態、特に呼吸状態を見ながらでないと誤嚥やトラブルの原因になると思うので、とても役立つ内容でした」など、好評な感想が多く聞かれた。
生涯研修委員会 加藤りべか