• 2025年11月08日

    【研修会報告】摂食嚥下障害に関連する全身疾患の知識② サルコペニア

2025年8月3日(日)~8月31日(日)愛知県歯科衛生士会の研修会がオンデマンドにて開催された。 講師に朝日大学歯学部摂食嚥下リハビリテーション学分野 谷口裕重先生をお招きし「摂食嚥下障害に関連する全身疾患の知識② サルコペニア」というテーマでご講義いただいた。 今回は、サルコペニアの基礎知識はもちろん、オーラルフレイルとの関係性、現場で役立つ評価ポイントや対応方法についてわかりやすく解説いただいた。 高齢化の進展に伴い、摂食嚥下障害の病態は複雑化しており、患者数は年々増加している。特にサルコペニア(加齢や疾患に伴う筋肉量・筋力の低下)に起因する嚥下障害が注目されており、早期発見と多面的な介入が求められている。また、リハビリテーション栄養においては栄養・全身リハ・嚥下リハ・口腔ケアの多面的アプローチが重要であるとお話いただいた。 サルコペニアに起因する摂食嚥下障害は、単なる筋力低下ではなく、栄養・口腔・精神・社会的要因が複雑に絡み合う疾患である。今後の高齢者ケアにおいては、統合的な評価と多職種連携による包括的な対応が不可欠である 歯科衛生士として、口腔機能と栄養、そしてリハビリテーションを一体的に捉える視点が求められていると感じた。 今回、県外からも関東や関西、東北地方と各地から受講された。「日常の診療でも活かせる最新の知見や栄養の大切さを知ることができた」、「自分自身の知識のアップデートができた」などの賛同する意見が多数寄せられた。

病院歯科保健委員会 田島理矢子

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